2023.07.2519:52
マイ セカンド カー | レンチキュラー
作詞:カナ
作曲:カナ/171
知らない君に出会った
知らない国で出会った
知らない朝を見ていた
知らない街で見ていた
君と行こうどこまでも
君と行こう水面まで
道の向こう霞んでる
君の光
知らないままでしょう
あなたのことだから
私はできるのかしら
全部を無かったことに
知らない君に出会った
いつもの夜に出会った
知らない夢を見ていた
いつもの街で見ていた
君と行ける?どこまでも
君と行ける?水面まで
道の向こう霞んでる
街の光
知らないままでしょう
あなたのことだから
私はできるのかしら
全部を無かったことに
君はできてしまうのでしょう
全部を無かったことに
前作までのカナ曲は「アルバムの為の曲」って感じの曲が多かった。
元々はイントロのリフ、Aメロの進行、Bメロのギター、別々にストックしていたものをガッチャンコした曲。
リフは「良いの思いついたけど、レディヘのJustに似てるなぁ…」程度に思っていて、逆にAメロはビートルズを、Bメロはサザンオールスターズの「Cry 哀 Cry」を強く意識して作ったように思う。
ブリティッシュな感じの3つだから、と合わせてみたところ、結果的に全部Radioheadに丸め込まれてしまった笑
本当は自分で歌うつもりだったのだが、私の脳内にはトムヨークが幅をきかせすぎてしまい、歌詞が「Can't get the stink off」しか思いつかなかった。
イントロからBメロまで楽器ができた状態で「近況報告」期から私のCubaseに眠っていた。
本来今回のアルバムでは、カナの曲は全部最初から最後までカナに仕上げてもらうつもりだったが、制作日程が特大遅延したため、「こんなストックもあるけど…」とDEMOを聞かせたところカナに大好評だったので、そのまま作ってもらうことにした。
スタジオで合わせながら構成をまとめたりなんだり。
歌メロからは丸投げしたところ、カナがブリティッシュの雰囲気など微塵も感じさせない明るくパワフルなメロディを付けてきた。
スタジオで歌が入った瞬間に「この曲の完成系はこれか!」ということ、「このアルバムは近況報告を越せる」ということを確信した。
そんな顛末があって私も、躊躇いなく100%レディヘなギターを入れてしまった笑
2番Bメロのガキン!三連発は言うまでもなくCreepのドゴ!三連発のオマージュだが、同時に水平線の「ブルージー」のオマージュでもある。
この曲の初披露は23/4/1のthe Slumbersレコ発だったが、丁度水平線の田島が最前列で見てくれていた。
1回目のガキン!で「ん?」2回目で「そうやん!」3回目で「やりよった!」という、私がはじめて「ブルージー」をライブで見た時と同じ反応をしていて、すごく嬉しかったです。
ここのガキン!の音はアルバム通して一番こだわった部分かもしれません。
左chのギターはいつもBOSSのST-2をアンプがわりにLINE録音しているが、この曲ではフェルナンデスの家庭用アンプ(よくリサイクルショップにある緑色のやつ)のアン直にマイクを立てて録音してみた。
このアンプ、フットスイッチジャックとヘッドホンジャックとを半挿しで繋ぐとゲートファズっぽいブーストが乗ったり、その状態でシールドのグラウンド部分に触れるとちょっと感電する代わりに発振したり、端子の先っぽを握ってつまみを調整すると機械音みたいな発振をしたり……まぁ文章では伝わりにくいのだが、妙な裏技がいろいろある。(ちょっと感電するので真似しないで欲しい)
このアンプの荒々しすぎる歪みとヘンテコ裏技を使いたかったので、曲に使えてラッキーだった。
カナのパワフルなボーカルを録れたのも個人的な嬉しポイント。
ライブと音源でボーカルのテンションが違うってのはある程度避けようのないことだし、ロックバンドの魅力だとも思うが、ライブのカナのパワフルさをずっと録りたかった。
2023年7月25日 タムラ