2026.03.2317:00
HELLO! | kemonomichi
kemonomichi
作詞:カナ
作曲:カナ、田村 晴信
編曲:171
遠き日々の砂の城は
月の波に拐われる
髪を撫でた白熱灯
瞼の裏蘇る
生きていく意味を
探し続けてた
空の色と変わりないのに
どうして どうして
私は私なの
見つけて 混ざり合う陽炎
築いて 壊して
通り過ぎゆく道
振り返って見れば大きな絵になるよ
探してみた言葉のせい
夏の色を見逃した
流れ出したフレーズの隙間
孤独と目が合った気がした
イヤホンはずして
風を聴いてみた
惑星と僕らは繋がってるのに
どうして どうして
あなたはあなたなの
教えて 離れゆく星たち
守って 壊して
ささくれた両手で
頬を包む ぬるく染まって 君が笑う
どうして どうして
私は私なの
見つけて 見つけて 見つけてよ
どこにも 居られず
彷徨い歩く日々
振り返ってみれば確かな
地図を描く
この足だから
辿り着いた
ベースとギターを入れ替えた意欲作。パートチェンジやりたいねって話はずっと昔からしていたのだが、ライブでの動線の都合だったり、私のギターがほぼ「田村専用」みたいなセッティングになっているので中々実現できていなかった。
元々カナが作ったデモはもう少し普通のパワーポップに近いニュアンスで、テンポももっと速い4分半くらいの曲だった。
良いメロ良い歌詞だったのだが少しだけ間延びする印象があったので、もう逆にめちゃくちゃ長い曲にしてしまおうぜ、となり、私が大幅に大改造をして今に至るという感じ。
アレンジは神々のゴライコーズを凄く意識した。普段カナが弾かないベース、普段田村が弾かないギター、普段モリモリがやらないドラムを作れたので非常に楽しかった。
171は今までの作品でも、結構音楽性の振り幅が広いバンドだと思う。色んなところで話しているけど、私たちのバンドの武器は「メンバー各人の楽器の音の個性」だと思っている。
このバンドなら、どんなに171っぽくない曲を作っても「171の音」にできるという自信があるという感じ。
アルバムを作るときは、「今までの171で出来なかった曲」を1曲は入れるというノルマを自分に課している。
近況報告では「梔子のミルク」でピアノを入れたし、マイセカンドカーでは「さよならパッソくん」でアコギの弾き語りを入れた。
今作では、171の大きな武器である「171の音」を手放してみようと思ってこの曲のアレンジをした。
あと、俺が良いベース弾けるってのをみんなに自慢したくて。なのにメンバーにもカメラマンのルイくんにも「ギタリストって感じのベースですねっ!」と言われて心外であった。
ゴライコーズへの道のりは長い。
もう少しカナのギタリストとしての魅力を出せるフレーズを作りたかったというのが今回の反省点。
「コードは苦手で、単音の方が弾ける」と昔聴いていたので単音メインのフレーズを作ったのだが、少々集中力のいるギターにしてしまった。
もっとコードで、バキーン!みたいな曲もまた作りたい。ダブルギターとかもいいしね。
やりたいことはいっぱい。
「171のサウンドを手放す」の一環として、今まで頑なに使ってこなかった「ボーカルのロングリバーブ」も解禁してみた。
これはデジタルリバーブではなくて、IZU STUDIOのリバーブルームで録った音。
これがとても面白い。スタジオの上にコンクリート打ちっぱなしの屋根裏部屋があって、そこにスピーカーとマイクが2個ずつ立ててある。
実際にスピーカーから録ったボーカルを流して、コンクリートの部屋の凄まじい反響をマイクで集音する、というアナログ極まりないシンプルなやり方。
エコーチェンバーなんて言い方もする。エコーチェンバーなんて言葉は普段Twitterのレスバでしか聴かないので、ガチエコーチェンバーは非常にテンションが上がった。
昔はレコーディングスタジオには必ずリバーブルーム用に打ちっぱなしの部屋を用意してあったらしいのだが、デジタルリバーブの発展と共に絶滅していったとのこと。
IZU STUDIOのリバーブルームも例に漏れず放置されていたのだが、濵野さんが数年前に色々頑張って復活させたらしい。濵野さんありがとう。
これが凄くハマって、とてもいいリバーブが録れた。ちなみに、スネアのリバーブも同じ部屋で録っている。
エコーチェンバーの横には、本物のプレートリバーブもあった。
大人4人で運ばなければならないほどデカい。どうやって屋根裏に格納したのか全くわからない。明らかに屋根裏部屋の入り口よりデカかったけど…。
そういうアナログな楽しみ方みたいなものは、本当にIZU STUDIOに教えてもらっているし、そういうものも「171の魅力」にしていきたいなぁと思っています。
2026/02/26
文責:田村
